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先生の日記

 <7月>


7月7日 

「清水寺」



清水寺」

「三面千手観音座像」
5日から叔父の法事で京都に来ている。
昨日、無事一周忌の法要を終え、今日はのんびりと叔母ちゃんの家でくつろいでいた。
今日は、曇り空、時々パラっと雨が降る天気だ。また、京都特有の蒸し暑さだ・・・・・

昨日、従妹から「清水寺、243年ぶりの御本尊御開帳」だよ!
と聞いていたのを思い出し、「これは行かなくては!」と思い、さっそく清水寺に行くことにした。
2000年に、(33年に一回の御開帳)「十一面千手観音立像」にお会いする事が出来、感動したのだ。
今回は、なんと243年ぶり「清水寺奥の院 三面千手観音座像」にお会いする事が出来るのだ。
月曜日なので、清水寺に続く、清水坂も比較的人が少ない。
バス亭から坂を登ってくると、京都特有の蒸し暑さも手伝って、結構汗をかく。
いい運動だ!

清水寺に着いて、奥の院での拝観かな?と思ったら・・・・
本堂に案内される??どうして?
後で聞いたら、奥の院は狭いので、御開帳の期間だけ、本堂に安置してあるらしい。
納得、納得・・・・・
今日は、本当に拝観する人が少ない。(2000年の時は凄い人だった・・・)
のんびりと、本堂に入り、秘仏!「三面千手観音座像」を拝む事が出来た。
なんと鎌倉時代の初期に作られたそうだ。
顔や体に張りがあり、目をしっかり開けてらして、理知的なお顔立ちが印象的だった。
三面のお顔、本面の左、右にそれぞれ脇面(右は怒りを、左は慈悲)をつけている。
三面で、過去、現在、未来の三世を観ぜられる。
「三面千手観音座像」から、つながっている綱(観音さまと縁を結べる)を
しっかり握り、お願い事を「・・・・・・・」して、手を合わせた。
観音様の前で合掌をしていると、不思議と、煩悩がすべて取りさらわれる・・・・

清水寺からいつもは、二年坂、三年坂を通り、丸山公園に抜けて行くのだが・・・
今日は、「茶わん坂」を行くことにした。
ここの通りはとても静か。
名前のとおり、ここはかつて、行基が製陶を行ったとされるのがこのあたり。
焼物の町、清水の中心的な場所だ。
なるほど道の両側に新旧、大小取り混ぜた陶器店が並んでいる。
あちらこちらのお店を覘いて歩いていると、時間が経つのを忘れてしまう・・・
しかし、清水焼は高いのに、ビックリ!!!
「うぅ〜〜〜ん」
この茶碗一個で、パソコン1台買えちゃうよ〜!!!
「えっ!!!な、何百万円!!??」出るのは、ため息ばかりだ・・・・・
歩いて、歩いて、買ったのは・・・なんと千円の茶碗一つ・・・だった!



7月8日

「広隆寺、
トロッコ電車」

「広隆寺」
「トロッコ電車」
「保津川」

今日も、あまりお天気が良くないな〜。

さあ今日は・・・どうしようかな?明日、帰るし・・・何処か行こう!
と思い(いつも、出発はお昼だ・・・)以前から行きたいと、思っていた
「広隆寺」(弥勒菩薩さんに会いたい)に決定!
今、京都は何処に行っても、静かだ。
私は、毎年11月の紅葉の時に京都を訪れるのだが、それはそれは、
凄い人、人で埋め尽くされているのだ。
こんな、静かな時にのんびりとお寺を拝観出来るのは、最高だ!

京福電鉄の太秦の駅で降りると、もう目の前に「広隆寺」の大門がそびえていた。
この寺は603年に推古天皇によって建立された山城最古の寺院だそうだ。
山門をくぐって中に入ると、人が殆どいない、静かな雰囲気・・・・・
「上宮王院太子殿」には、なんと「聖徳太子」を祭ってある。(上の写真)
しっかりと手を合わせ、いよいよ「弥勒菩薩」が参拝できる「霊宝殿」へ・・・

霊宝殿の中の中央に日本最古で、もっとも美しい「弥勒菩薩半跏思惟像」があった。
弥勒像を目の前でお参り出来る所(畳が敷いてあり一段高くなっている)に
上がり、憧れの弥勒菩薩を拝む事ができた。
細い眼、はきっりした眉、それにつづく通った鼻筋、
また、唇の両端にやや力をこめているために多少微笑を含んでいる様に感じられる。
腕のカーブ、手の線も美しいな。
(写真撮影禁止なので載せられません。ごめんなさい)
こんな素晴らしい彫刻が、飛鳥時代に作られたのには、驚く!
本当に、ため息が出るほどの美しさだ・・・。
弥勒菩薩に見とれて、時間を経つのを忘れてしまい・・
気が付くと、一時間以上が過ぎてしまっていた。

霊宝殿から出ると、さっきまで梅雨空だっだのに・・・
なんと、菩薩さんの御利益があったのか?お日様がさんさんと照っていた。

お天気になったから・・・・
ちょっと足を延ばして、嵯峨野トロッコ列車にでも、乗ろう!
紅葉の時期はとても混んでいて、トロッコ列車に乗車する事は出来ないのだ。
今日は、空いているので、乗車指定券を手に入れる事が出来た。
40分待って、列車がホームに入って来た。赤くて、とても可愛い列車だ。

いよいよ出発進行!7・5km、25分の旅だ。
オープン列車なので、風がとても気持ちいい。
トンネルを抜ける度、眼下に広がる保津川の渓谷美
もうすぐ終点亀岡駅に着いてしまう・・・・と思っていた時、
いきなり、車掌さんが「今日はご乗車有難うございます。
乗車記念に皆様に一曲、歌をプレゼント致します。」
と言っていきなり、中島みゆきの「地上の星」(なんで??)を歌い出した♪
車掌さんの歌は決して上手いとは言えないが(笑)・・・・・・・
一生懸命に汗をかきながら、車両を歩きながらの熱唱だった!

しかし、京都、嵯峨野に来て、「地上の星」が聴けるなんて・・・思っても見なかった。
これから、地上の星を聴く度に、嵯峨野が思い出されるのだろう(笑)


7月11日

「マンマ・ミーア!」



今日は、今話題のミュージカル「マンマ・ミーア!」を観に行く事が出来た!
(ここの所ちょっと、遊びすぎかな?と思いつつ・・・まあ、息抜きだ・・・来週から頑張ろうと思っている私・・・)

5月にカレッタ汐留に行き、そこでチケットを手に入てから、今日の日を楽しみにしていた。
6時会場!と言う事なので、ちょっと待って6時ちょうどに電通四季劇場「海」に入った。
「海」と名前の通り、舞台のきれいな鮮やかなブルーの色に目が惹かれる!
劇場はあまり大きくはないが(1216席)、それだけに、舞台との一体感がある。
とにかく出来たばかり(去年の12月に柿おとし)なので綺麗だ。

いよいよ6時半になり、音楽が鳴り響く!開演だ♪
職業柄、私はすぐに、どこで、何の楽器で演奏しているのかを見てしまう。
舞台の下で(2階なので、よく見える)シンセサイザーがコンダクターがわりに指揮をしながら演奏をしている。
その奥で?ちょっと見ずらいが(聴いている感じ)・・・キーボードが何台、パーカッション、ベース、ギター、ドラムの
構成で演奏されているのだろう。

ギリシャの小さな島を舞台に、繰り広げられる笑いあり、涙ありの様々な人間模様。
そのストーリーにピッタリとフィットされた音楽♪
1970年代のポップスグループ「ABBA」のヒット曲22曲がフィーチャーされていた。
「チキチータ」「愛のすべてを」「SOS」「マンマ・ミーア」・・そして誰もが知っている「ダンシング・クイーン」・・etc
また、原曲の詞と使われている詞を照らし合わせて見た結果、殆ど同じと言う事らしい。
まさに、全部のストーリーにABBAの曲がフィットしているのには、驚き!と感動!

とにかく、美しく迫力のあるステージだった!
最後の大きな満月に二人が消えて行くシーンには、思わず涙がこぼれてしまった・・・・
そして、全員登場!パワーあふれるカーテンコール!!!
皆、立ち上がって一緒に曲を口ずさみ、体を踊らされる!

最後の最後まで、観る人を引っ張り込んでしまう「マンマ・ミーア!」だった。


7月30日

「小澤征爾オペラ」




小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト(サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーや世界中から
このプロジェクトに賛同する音楽家によってオーディションで選ばれた若い優秀な音楽家を指導し、
その成果をオペラ公演で実践する)
による、J.シュトラウスII 世:喜歌劇「こうもり」を観に行く事が出来た!
やっと、ネットオークションで手に入れたコンサートのチケットなのだ。

小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトも2000年のモーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」を皮切りに、
歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」、歌劇「ドン・ジョヴァンニ」と公演を重ねてきた。
今年は、私が大好きな、「こうもり」が観られる!・・・・と、とても楽しみにしていた。

国際フォーラムのホールに入ると、オーケストラボックスで若き音楽家達が、それぞれの楽器を練習していた。
7月18日(金)  神奈川県民ホールを皮切に(5回)、今回、東京が最終日なのだ。
きっと、「最後の公演を最高の音で飾りたい!」と皆練習に余念がないのだろう・・・・

18:30分!
開演の鐘が鳴り、だんだん会場が暗くなる、指揮台の譜面を照らすライトだけが目に飛び込んでくる。
下手から小澤征爾が小走りに登場!
皆、待っていました!とばかりに、大きな拍手が沸き起こる。
指揮台に立つ小澤!最高!!(ちなみに私は以前から、大、大ファンなのだ・・・・・・)
立っているだけでも、どこからかオーラが感じられる・・・存在感があるのだ!

いよいよ、小澤の鮮やかに舞う、タクトで、「序曲」音楽スタート♪
「タンタンタン タタタタタタタタタ〜〜〜〜〜♪」
もう、始めの音楽から、興奮しっぱなしの私だ!

舞台の幕が上がり、オーケストラの音楽に載せての、素晴らしい歌声に、またまた圧倒されてしまう。
下記にも記したが、皆、世界でもトップクラスのオペラ歌手なのだ。
歌もさる事ながら、また演技力も素晴らしい!
「喜歌劇」なので、とにかく観ていて楽しい。
そして、何より嬉しいのは、「字幕がある」という事だ。(去年のオーストリアのオペラ座では、何を言っているか
さっぱり解らなかったからから・・・)

楽しんでいる内、あっという間に休憩になった。
オペラだけに休憩は30分と長い。ロビーに出て見ると、あちらこちら・・・テレビ局が取材に来ている。
さすが世界の小澤!話題のオペラなのだ!
結構時間があるので、ホールに入り、オーケストラボックスを覗いて見た。
指揮台の楽譜を置いてある譜面台には、楽譜が1枚も置いてない???
そうだ、以前に「小澤は殆んど楽譜は見ない、全部、暗譜してる」と本で読んだ事がある・・・・と思い出し、
納得できた。それにしても、あのオーケストラのスコアーが全部頭に入っているのには、驚かされる!
凄い!!!

2幕、3幕・・・・・時間が経つのを忘れて、音楽と舞台に釘付けになってしまった・・・・

そして、今回は・・・なんと、お相撲出身の「KONISHIKI」がとてもいいキャラクターで登場した。
小澤とは、20年来の友達で、小澤が友情出演をKONISHIKIに依頼したそうだ。
KONISHIKIの「私は昔(パンパンとお腹を叩いて)これをやっていたが・・・
今度はあの人みたい(小澤を指さして)になりたい(指揮のまねをする)」のしぐさに、
小澤はじめ、皆、会場は大盛り上がり、爆笑、爆笑だ!
でも、KONISHIKIの歌が聴けないのが・・・・・ちょっと残念だったな。

ヨハン・シュトラウスの音楽、気分を高揚させるワルツ、跳ね回るポルカ、渦巻くメロディー、感傷的なバラード、
ウィットのきいたデュエット、目の覚めるようなアンサンブルの輝かしさ・・・・etc
さすがに、「こうもり」が今日世界で最も人気があり、上演回数がもっとも多いオペレッタになっているのが、
うなづける。

最後、StaffやCast全員による、華やかなカーテンコール!!!
オーケストラボックスから全員に迎えられ、舞台に上がる小澤。
観客も総立ちになり、拍手が何時になっても・・・鳴りやまない。
KONISHIKIに肩を組まれ、腕の中にすっぽりと入ってしまう小澤だが・・・・・
一際、舞台の上で輝いていた☆


            参考にStaffとCastを載せておきます。            
音楽監督・指揮:  小澤征爾
            演出:        デイヴィッド・ニース
            ロザリンデ:     シルヴァーナ・ドゥスマン
            ガブリエル:      マイケル・ロイダー
            アデーレ:      ジェニファー・ウェルチ・バビッジ
            アルフルート:    ポール・チャールズ・クラーク
            オルロフスキー公: ジェニファー・ラーモア
            ファルク博士:    クリストファー・シャルデンブランド
            フランク:       トーマス・ハモンズ
            ブリント博士:    ジョナサン・グリーン
            イーダー:      馬原裕子
            フロッシュ:     牧野真由美、KONISHIKI(7月30日)
            イヴァン:      宮本英一郎
            カリコーニ:     近藤圭
            管弦楽:       小澤征爾音楽塾オーケストラ


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